20220314

AIによるデータ駆動型研究が拓く生命医科学と創薬

山西 芳裕 教授

九州工業大学 大学院情報工学研究院

【概要】

近年の生命医科学では、疾患に関するゲノム、トランスクリプトーム、プロテオーム、メタボローム、フェノーム、インターラクトームなどのマルチオミックス情報が得られるようになり、生体内分子の網羅的解析が可能になった。同時に、膨大な化合物や薬物に関する生物活性情報も蓄積されている。このようなビッグデータ時代において、人工知能AIの重要性が高まってきており、多様な医薬ビッグデータの融合解析から創薬や医療に繋げる役割が求められている。

本研究では、疾患に関するマルチオミクス情報・臨床情報、化合物に関する化学構造・遺伝子発現・標的分子情報などの医薬ビッグデータを融合解析し、生命医科学や創薬における様々な課題を解決するための機械学習アルゴリズム(AI基盤技術)の開発を行った。疾患・生体分子・制御化合物ネットワークを大規模に予測するデータ駆動型アプローチであることが特色である。医薬品候補化合物の標的タンパク質をオフターゲットも含めて明らかにし、その作用機序をパスウェイレベルで考察することが可能になる。当日は、ドラッグリポジショニング、治療標的探索、ネットワーク創薬、シナジー創薬学、細胞直接変換、医薬品分子構造設計などへの応用例をいくつか紹介する。

 

日時: 2022年3月14日(月) 16:00~17:30
場所: Zoom
連絡先: 理学系研究科 生物科学専攻 生物情報科学科
黒田 真也(skuroda AT bs.s.u-tokyo.ac.jp)

参加希望の方は
info.kuroda-lab [at] bs.s.u-tokyo.ac.jp
までメールをいただければZoomのURLを送付いたします。所属機関のメールアドレスでお願いします。個人のメールアドレスはお控えください。その際には、氏名と所属も合わせてお願いいたします。