はじめに。

本 Appendixは、筆者がシステムズバイオロジーを始めるにあたり、生化学の教科書だけでなく力学系や工学系の教科書も引っ張り出してまとめたものである。ここに書いてあることは、それぞれの教科書には、私が大学生のときでも（20年くらい前でさえ）すでに当然のごとく書かれていることばかりである。にも関わらず生命科学と対応付けを踏まえて（特に生命科学者が読む気になれるように）まとめて書かれているものがなかった。本 Appendixは、私が力学系や工学系の教科書を読むたびに、こういうことがまとめて書いてあったらよかったのにと思われるものを、長年ノートに書きためてきたものをまとめて書いたものである。なんだか胸のつかえが取れたようでほっとしている。